【バイク】ABS付バイクのフルード交換について【メンテナンス】その2
今日もこの記事を読んでいただき有り難う御座います。
昨日の記事の続きでABS付車両でのフルード交換の時になぜ鍵をONにしてはいけないのかです。
その話をするにはまずABS機構の説明をしなければなりません。
今から話すのは前後非連動型ABSです、連動型は構造が違いますがキーONにしてはいけないのはおんなじです。
まず、フロントブレーキで説明しますが(また拾い画像で説明する・・・)
ホースラインのタイプは色々ありますが、基本的にはこんなラインで中にブレーキフルードがはいっています。そしてレバーを握ることによりキャリパーへ圧力が入りパッドを押し込めパッドとローターの摩擦力でブレーキがかかるのです。
基本的にはABS車両も同じラインなのですが途中にABSユニットが付きます。
そして肝になるのがこのABSユニットの中身なのです。
こちらではハイドロユニットと名前になっていますがABSユニットのことです。
普通のブレーキラインに横道、う回路みたいなのが新しくつくられていますね、バッファというのはもう一つのフルードタンクだとおもってください。そしてこれがABSの大事なところなんです、
正常なブレーキのときはこのバルブが青色の方向に流れるようになっておおり、ブレーキホース内の圧力は
綺麗にキャリパーへと向かいます、しかしタイヤがロックした状態になると
キャリパーのピストンの動く範囲がなくなり、行き場の失った圧力が撥ね返ってきます。
ABSなしだと、ブレーキレバーからの圧力と撥ね返った圧力がぶつかりブレーキホースがパンパンにふくれあがります。しかしABSありだとこの状態をセンサーが感知してバルブを赤い方へつなげます。
すると反発圧力は赤色のラインをとおりバッファ、もう一つのタンクへ圧力がにげていきます。
もちろん青色のラインはとめられたので黄色の圧力はキャリパーにいかず、はねかえった圧力はバッファににげるのでキャリパーの圧力は負の方向つまり減圧の方向になりローターとパッドの摩擦力が減少します。しかしそのままではブレーキが利かなくなるので、センサーがまた反応してこんどは青色のラインにもどします。
その際にバッファにはいったブレーキフルードを青色ラインにもどさないといけませんのでポンプを使い青色ラインにもどします。
この作業を瞬間的に何回もおこなうことでタイヤはロックすることなく効率よくとまることができるのです。ちなみにこのバッファのところは重要なところで説明は難しいので風船とおもってください、反発圧力がきたら膨らんでポンプで青色ラインにいくときはしぼむとでもおもっておいてください。なので基本この赤色ラインはブレーキフルードで満たされており通常はバルブが閉まっており、開かずのブレーキラインになっているのです。
開かずのブレーキラインならべつにキーオンにしてもイイのではないか?とおもいますがじつはそうではないんです。
みなさんキーをONにしたらメーターの針が動いたり燃料ポンプの作動音が聞こえたりしませんか?最近のコンピューターを積んでいるバイクはキーをONにするとすべての動作確認をおこなうのです。メーターにしろ燃料ポンプにしろ、もちろんABSユニットのこのバルブにしろ、つまり、青色のブレーキラインのフルードを交換中にこのバルブが赤色の方向へ一瞬むいてしまうのです、その瞬間に気泡がはいってしまったら、赤色のラインに空気がはいってしまうことになります。
さきほどバッファは風船だといいました水風船をおもいうかべてください、中身が水で満たされた水風船と空気と水の入った水風船、一斉に口を開けて勢いよく水が出るのはどちらか想像してください、できない人はやってみてください。中身が水だけのほうが勢いよくでてきます。
これと同じ現象がABSユニットの中でもおこっています。空気がはいると正常にCPUが考えているブレーキフルードの圧力が出ずに、誤作動をおこしたり、バッファないにずっとたまってしまってバッファに圧力がにげなくなったりしてABSが正常に機能しなくなります。さらにはポンプの空回転によりポンプの故障もありえます。
前記事にも書きましたがブレーキに関することなので万が一にもあってはいけません、さらにエアーが入ったABSユニットはディーラーなどにもっていかないと修理できません、ねだんも高額です。(正確にはできますが、ここでは絶対にいいません。万が一につながりかねませんから)
さらに怖いのがキーオフのときに青色ラインで固定されていればいいですが赤色ラインで固定のバイクもあるみたいです、特にBMWのインテグラーレABSは複雑構造になっています。
そのため自身でエア抜きをされる場合は買ったバイク屋やディーラーにまずキーオフでフルード交換してもイイかどうかを確認してください。
バイク屋さんや各メーカーによって変わってきます。
バイク屋さんに「素人がするな!」といわれてもムっとしないでください、それは貴方の為かもしれませんよ。ブレーキ関係は自己責任だけでなく他人を巻き込むかもしれません。そのあたりはバイク屋さんの方が経験値が上ですから。
たまに守銭奴のバイク屋もありますが・・・そこは人なのでいろんなひとがいますので・。・・
ちなみに私のDUCATIはABSがないので私自身ABSのメンテナンスには自信がありません(@_@;)
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